NVIDIA株の急騰が止まらない
2025年に入ってから、NVIDIAの株価はまさに「異次元」の成長を続けています。
特に6月末時点で時価総額は約3.9兆ドルに迫り、AppleやMicrosoftと並ぶ世界トップクラスの企業へと飛躍しました。
背景にあるのは、誰もが知る「AIブーム」の再燃と、それを支えるGPU(画像処理装置)需要の爆発的増加です。
しかし、ここで誰もが思うのは、
「もう高すぎるんじゃないか?」
「これってAIバブルじゃないの?」
という素朴な疑問。
この記事では、2025年7月時点でのNVIDIA株の状況、AIバブルの可能性、今から投資するべきかの判断ポイントを、初心者〜中級者の方にもわかりやすく解説していきます。
■ 目次
- NVIDIAとは?いまさら聞けない基本情報
- なぜ2025年にNVIDIA株は急騰しているのか
- AIバブルの過去と現在、比較で見えるリスクとチャンス
- NVIDIA株はまだ買えるのか?割高・割安の見極め方
- 初心者のための「AIテーマ株」投資戦略
- よくある質問と投資判断のヒント
第1章:NVIDIAとは?いまさら聞けない基本情報
■ NVIDIAって何をしてる会社?
- 本社:アメリカ・カリフォルニア州
- 設立:1993年
- 主力事業:GPU(グラフィック・プロセッサ)開発
- 主要製品:GeForce、Tesla(AI用GPU)、DGX(データセンター向けサーバー)
もともとはゲーミング向けのGPU開発で知られていましたが、近年はAI、データセンター、自動運転、スパコン向けなど幅広い分野に進出しています。
特に注目されているのが、AIを学習・処理するための「H100」「B100」などのハイエンドGPUです。これらはOpenAI(ChatGPT開発元)やMeta、Googleなどの企業が数千億円規模で購入しており、NVIDIAの売上に直結しています。
第2章:なぜ2025年にNVIDIA株は急騰しているのか
■ 原因1:AI投資の再加速
2024年に落ち着いたかに見えたAI熱は、企業の導入フェーズが一気に拡大したことで再燃しています。
- 生成AI導入企業が2023年:2万社 → 2025年:12万社(予測)
- ChatGPT、Claude、Geminiなどが企業内ツールに
- エンタープライズ向けAI開発が急拡大
👉 この「企業導入=サーバー投資=GPU需要増加」の構図がNVIDIAを支えています。
■ 原因2:マージン率の高さ
NVIDIAの驚異的な特徴のひとつが、「売上の半分以上が利益になる」ほどのマージン率です。
- 営業利益率:2024年度 約55%
- 通常の半導体企業:約15~25%
AI向けGPUは独占状態で供給しており、価格競争がほぼ存在しない状態。そのため、売れば売るほど儲かるビジネスモデルなのです。
■ 原因3:需給バランスが崩れている
H100、B100の出荷待ちが半年以上に及ぶ企業もあるほど、需要に対して供給が追いついていない状況です。
- 大手企業が大量発注をかける
- 中小企業が“在庫ある業者”から高額で購入
- その結果、NVIDIAの売上・利益が跳ね上がる
第3章:AIバブルの過去と現在、比較で見えるリスクとチャンス
■ 2000年ドットコムバブルと比較すると…
比較項目 |
2000年ITバブル |
2025年AIバブル? |
実態の伴い方 |
利益なしの企業が多い |
NVDIAは巨額の利益あり |
ユーザー普及度 |
一部の層のみ |
一般利用&企業導入急増 |
バリュエーション |
PER100倍超え企業多数 |
NVIDIAはPER35〜45程度 |
つまり、**“バブル”というより“本格普及の初期段階”**という見方もできます。
■ ただし過熱感には要注意
- 株価チャートが短期間で3倍以上になる
- 機関投資家の保有率が70%を超える
- 一部個人投資家が“全ツッパ”している
こうした兆候が見えるときは「一時的な調整」が起こることもあります。
そのため、あくまで「分散・長期・積立」が基本戦略となります。
第4章:NVIDIA株はまだ買えるのか?割高・割安の見極め方
■ 株価指標で見る現在地
- 株価:125ドル前後(7月5日時点、分割後ベース)
- PER(株価収益率):約40倍(市場平均の2倍以上)
- PEGレシオ:約1.5〜2.0(成長性を加味すれば妥当範囲)
👉 明らかに「激安」ではないが、過剰なバブルとも言えない水準。
■ 買い方のヒント
- ✅ 一括投資より「段階的購入(分割買い)」を意識
- ✅ 積立投資を検討(毎月定額を購入)
- ✅ 短期の暴落時に「押し目買い」できる資金を残す
第5章:初心者のための「AIテーマ株」投資戦略
■ 個別株が怖い人はETFを活用
ETF名 |
主な構成銘柄 |
特徴 |
QQQ |
NVIDIA, MSFT, METAなど |
NASDAQ連動。中長期で強い |
SMH |
NVIDIA, AMD, TSMなど |
半導体セクターに集中 |
BOTZ |
NVIDIA, FANUC, ABBなど |
ロボティクス・AI銘柄中心 |
■ 3ステップで始めよう
- ✅ 証券口座を開設(楽天証券やSBI証券が人気)
- ✅ 月1万円からETFを積立(QQQなど)
- ✅ 暴落時に追加購入の準備
第6章:よくある質問と投資判断のヒント
Q:もう遅いのでは?
A:長期的には“これから”です。実需が伴うAIブームは、1990年代のインターネットと同じ。
Q:分割されたから割安?
A:分割は心理的ハードルを下げますが、企業価値が変わるわけではありません。
Q:NVIDIAに全力投資してもいい?
A:一極集中はNG。ETFや複数銘柄で分散投資を。
■ まとめ:NVIDIAは「AI革命のコア」、投資タイミングは今後も継続的に来る
2025年7月現在、NVIDIAはAI革命の中心企業として世界中の注目を集めています。株価は高値圏にありますが、その裏には実需と圧倒的な技術優位性があるため、“投資対象としての信頼性”は極めて高いといえます。
とはいえ、投資はあくまで「自己責任」であり、「リスク分散」が必須です。NVIDIAに興味を持ったら、まずはETFや積立投資からスタートして、無理のない形で資産形成を始めてみましょう。
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